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会長挨拶（甲斐　諭）

会長挨拶

日本農業経済学会は、農業経営、農業政策、農業統計、農業史、農村社会生活、 その他農業経済一般に関する理論及び応用を研究することを目的として設立された学会です。
1924年に創立されて以来長い歴史をもち、多くの研究成果を世に問うてまいりました。
食料・農業・農村・環境を巡る諸問題を国際的な視点から分析・検討することが緊急の課題として浮上するなかで、 自然を対象とした農業生産活動と生産物を加工・販売する経済活動の両面を、社会科学的視点から研究する農業経済学の 重要性はますます高まっています。 また、食料輸入や国内生産などに伴う食料の安全性に危惧をいだかせる問題の噴出も、食料の生産から加工・流通・貿易・ 消費までを見通したグローバルな研究を要請しています。 フード・システム全体の研究にフロンティアを広げつつある農業経済学は、この点でも大きな貢献をなしうるものと考えます。
今期理事会は、学会に課せられた上記の任務を果たすことに全力で取り組む所存です。とりわけ、学会活動の両輪である 大会・シンポジウムと学会誌を充実させるよう努力します。 また、韓国農業経済学会との間で深まった提携・交流関係をさらに発展させるとともに中国農業経済学会とも交流を促進し、 それらを足場として農業経済研究者の国際的な交流活動にも力を入れていきます。
特に、今期の課題としては、①若手研究者の育成、②東アジアの農業経済研究者との交流促進に取組みたいと思います。
当学会の活動の充実・強化に向けて、現会員の皆様の一層の研鑽と各界からの多数の方々の入会を期待しております。

会長　甲斐　諭